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おすすめの本


No.585 平成28年7月
 
                   
『福沢諭吉の「学問のすゝめ」』 『祐介』
橋本 治/著 幻冬舎

 「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずと言えり。」という書き出しで始まる福沢諭吉の『学問のすゝめ』はあまりにも有名ですが、その内容はもちろんのこと、明治5年から4年間にわたり十七編まで刊行されたという事をみなさんはご存知でしょうか?
 本書は、小説から古典の現代語訳、評論、芝居の演出まで手がける著者が、当時の時代背景を踏まえつつ、諭吉の言わんとしたことを切々と解説しています。
 学ぶことの必要性を説き、自ら学ぶことの大切さを示した『学問のすゝめ』は、混沌とした現代に生きる私たちへの諭吉からのメッセージ。今こそ向きあう時がきているのかもしれません。

(Y.O)

尾崎 世界観/著 文藝春秋

 お客が入らないせいでステージ使用料が払えず、スーパーでアルバイトをしながらライブを重ねる売れないバンドマンの日々。バンド仲間とも上手くいかず、悪態をつき、それでもステージに立ち続けます。
 著者はロックバンド、クリープハイプのボーカルである尾崎世界観。比喩表現や押韻を用いて日常や恋愛を歌う歌詞が若者に共感を生み人気です。本名の「祐介」をタイトルに冠した自伝ともとれるこの小説。ミュージシャンとして売れない苛立ちと、情けなさをすべてさらけ出した言葉は、まるで自分自身をおろし金でがしがし擦って生み出したかのようです。ぜひ呟くように声に出して読んでみてください。

(M.Y)

『ビビビ・ビ・バップ BBB BE-BOP』
『残したい日本の手仕事 ~手仕事フォーラム久野恵一が選んだ永遠に残したい民藝のかたち』
奥泉 光/著 講談社

 日本の有名な小説と同じ「吾輩は猫である。名前は・・・」のフレーズで始まる小説ですが、彼には「XXX」と名前がついており、ジャズピアニスト兼音響設計師の独身女性が飼い主です。
 彼女にはピアニストとして、また、設計士としても仕事を依頼してくれる、恩人ともいうべき人物がいます。世界で上位1%に入る大富豪である彼は今回、自分のお墓の音響設計の依頼をしてきました。
 しかし、この依頼が世界の人類を揺るがす大事件の発端になろうとは・・・・
 近未来を舞台に描かれる大事件。この世界で「XXX」子猫のアンドロイドは世界を救う救世主となるのでしょうか?

(Y.E)

久野 恵一/著 枻出版社

 今、日本の職人たちが脈々と受け継いできた民藝が、若い人たちにも人気となっています。
 しかし、一時期は民藝作りの後継者も減り、職人の数も減っていっていました。
 そんな中、民藝を世に広める活動を続けられていた久野恵一さん。「手仕事フォーラム」を設立し、民藝の紹介を続けられていました。
 この本は「Discover Japan」誌で久野さんが連載されていた記事を元に、日本全国で受けつがれてきた民藝を紹介しています。お気に入りの民藝を見つけてみませんか?

(U.A)

『世界 魅惑の遊園地』 『18歳からの格差論』
洋泉社編集部/編 洋泉社

 メリーゴーラウンドに観覧車、ジェットコースターやウォータースライダーなど、胸がわくわくする非日常的な空間、遊園地。
 この本には、世界各国の遊園地の写真が収められています。大型アトラクションが揃う巨大な遊園地や移動式の遊園地、地下120メートルの空間にある遊園地、さらには、きらびやかなイルミネーションが点灯した夜の遊園地など、どの写真からも臨場感が伝わってきます。世界中の遊園地に行った気分を味わうことができる一冊です。

(R.K)

井手 英策/著 田渕 正敏/絵
東洋経済新報社


 現在の日本は、自分の生き方を自分で決められる社会でしょうか。格差社会や反貧困、ブラック企業などの言葉があふれ、私たちの社会の生きづらい状況が表れています。
 この本では、格差社会を作った歴史的な背景と現在の課題をイラストと共に分かりやすく解説しています。
 これからの未来に、どのような社会を残していくのか、社会の課題と向き合い、考えるための1冊です。

(H.Y)


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