『私、痔主になりました』 |
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『ダメなときほど「言葉」を磨こう』 |
てらい まき/著 新潮社
日本人の3人に1人は痔だと言われています。痔は二足歩行になった人間の宿命であり、症状はでなくても、ほぼすべての日本人は痔核をもっているそうです。
著者が初めて症状がでたのが中学生の頃。そこから肛門科で痔を治療するまでの苦労の日々が書かれています。ちょっと笑えて、とてもためになるコミックエッセイです。
「もしかして」と悩んでいる人も、そうでない人も明日は我が身、かもしれません。痔主になったつもりで一読してみませんか。
(A.U)
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萩本 欽一/著 集英社
現在、仕事と学生生活を両立させている著者。「逆境に立たされたとき、いつも僕を救ってくれたのは『言葉』だった」と語り、コメディアンとして売れ始めた当初から、仕事をする上で「言葉」を最も大切にしてきたそうです。
「発する言葉ひとつひとつを大切にすることは、自分の夢や目標を叶えるうえでも大事なこと」であり、「何気ない一言にもピンチを抜け出すチャンスが隠れている」と、「言葉」にこだわりを持ち続けています。
子育て、仕事、人づきあいでも「言葉が命」と訴える欽ちゃんが、大事な「言葉」探しの極意を語っています。
(R.K)
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『わざと忌み家を建てて棲む』
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『コンプレックス文化論』
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三津田 信三/著 中央公論新社
この建物はいつ、どこに、何のために建てられたのか。
謎の女性が持参した古い手紙を発端に、「烏合邸」とよばれる人が死んだ物件を集つめ、1つにした建物を調べることになった、ホラー作家と編集者の仲の良い2人。
手がかりは、編集者の祖父が遺した、かつての「烏合邸」の住人達の記録。意味が分からない記述が多くあるものの、どうにか解明しようと読み進めていく。しかし、資料が増え当時の状況が分かり始めたとき、怪奇現象が2人を襲う。
(Y.E)
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武田 砂鉄/著 文藝春秋
他人から見れば小さな悩みだとしても、本人はとても気になるのが誰もが抱えるコンプレックスです。コンプレックスが無い人なんていないのではないでしょうか。
本書には天然パーマや下戸、一重、背が低い、遅刻癖など、いろんなコンプレックスを抱える著名人に話を聞き、どういう風に克服し、そしてコンプレックスとどう向き合っているかなどを著者と対談しています。皆さんにも共感できる部分が必ずあると思いますよ。
一生、自分自身に付きまとうコンプレックス。本書を読み、上手に向き合っていきたいものです。
(M.T)
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『怖くて眠れなくなる植物学』 |
『四時過ぎの船』 |
稲垣 栄洋/著 PHP研究所
タイトルだけ見ると、手に取るのを躊躇してしまいそうですが、その内容は植物の知られざる秘密を分かりやすく紹介している本です。
ただし、取り上げているものは、読んで想像するだけでも怖いものばかりです。代表的な食虫植物の「ハエトリソウ」、ジャングルの人食い花と言われる「ラフレシア」、歩き回る木「ウォーキングパーム」、さらに「ライオンゴロシ」という名の植物が、百獣の王ライオンを本当に殺してしまうこともある、という話まで登場します。
実はこの本、「面白くて眠れなくなる…」シリーズの『面白くて眠れなくなる植物学』の続編となっています。2冊合わせて読むと、ますます眠れなくなりそうです。
(K.S)
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古川 真人/著 新潮社
関東のマンションで兄と一緒に暮らしている稔は、30歳を目前として無職。兄の浩は、全盲だがプログラマーとして一般企業で働いている。
稔の祖母 佐恵子は、10年もの間島で独居していたが、晩年認知症になり2年前に亡くなった。祖母の死後、放置されたままの家を片付けるため、兄と母 美穂より先に島に着いた稔は、そこで祖母の字で書かれたメモを見つける。『今日、ミノル四時過ぎの船で着く。』
このメモを書いた一日と稔たちが祖母の家を訪ねた時の出来事が並行して綴られてゆきます。
(T.O)
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