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おすすめの本


No.615 平成29年10月
 
                                     
『武者始め』 『鶏小説集』
宮本 昌孝/著 祥伝社

 戦国時代、戦場であれ政治の場であれ、初めて戦いの場に出ることを「初陣」という。
 現代においてもいまだ語り継がれる有名武将たちが、「新九郎」「太郎」「虎千代」「吉法師」「日吉」「次郎三郎」「弁丸」と呼ばれていた時代。それぞれの運命と命を懸けて戦った「武者始め」の物語が今語られる。
 そして、その後成長し活躍した彼らは「早雲」「信玄」「謙信」「信長」「秀吉」「家康」「幸村」と名乗り、多くの人々に知られていくこととなる。
(Y・E)

坂木 司/著 KADOKAWA

 著者が送る肉小説集シリーズ。豚に続いて、第二弾のテーマは「鶏」。短編小説全5話が収録されています。
 あげチキ×お互いの家庭環境に憧れる、見た目が似た者同士の塾友達。地鶏の炭火焼×地方出身の父と都会生まれの息子の難しい親子関係など、旨さあふれる鶏料理の中にも、さまざまな人生のストーリーが。
 短編5話は読んでいくにつれて少しずつ線が交差していくように話が重なっていくあたりも、読んでいる人を惹きつける短編小説となっています。
(M.T)

『ふなだま』
『ばっちゃん』
立花 水馬/著 徳間書店

 修司は亡くなった父が自分にあてた遺品の中に、木箱に入った握り拳ほどの石を見つけました。父がなぜそんな物を遺したのか理解不能でしたが、その石を手にした日から毎晩のように奇妙な夢を見るようになります。
 現実世界で妻との離婚、リストラ問題など家庭と職場の両方で人生最大の危機に直面していた修は、石に託された父の思いを知り、自分の成すべきことを確信するのでした。
 逆境に立ち向かう人間の覚悟と、信念を貫く姿が胸に沁みる物語です。
(Y.O)


伊集院 要/著 扶桑社

 過去に罪を犯してしまった子どもたちから、親しみと信頼が込められた愛称「ばっちゃん」と呼ばれている中本忠子さん。40年以上もの間、保護司として彼らの更生のために尽力し、保護司引退後も活動を継続しています。
 なぜ子どもが非行に走るのか…この疑問に彼女が出した答えは「空腹だから」。以来、子どもたちに手料理を振る舞い続けています。子どもへの言葉かけの一つ一つに、「愛情をかけたらかけただけ、子どもは変わっていく」という彼女の強い信念を感じずにはいられません。
 NHKディレクターが彼女を追った8年間の記録です。
(R.K)

『世界史のなかの天正遣欧使節』 『大江戸科学捜査八丁堀おゆう
 ~北斎にきいてみろ』
伊川 健二/著 吉川弘文館

 いま長崎の教会群が世界遺産登録を目指している事をご存じでしょうか。長崎には「かくれキリシタン」と呼ばれるキリスト教を信仰した人々と、教えを伝えに来た宣教師達が協力し作りあげた教会が残っています。こうした活動の元となったのが、天正遣欧使節です。彼らは西欧というものが全く無知の時代に、ローマへ足を運び記録を残した初めての日本人であると著者は述べています。彼らの行動が西洋文化を伝える先駆けとなり、また信仰を続けていく源となっていたのではないでしょうか。
 学校で学ぶ世界史と照らし合わせながら、あまり耳にすることの無かった日本におけるキリシタンの歴史について詳しく知ることができます。  
(H.F)


山本 巧次/著 宝島社

 江戸時代へと行き来できる家を持ち、江戸と現代の二重生活を楽しむ優佳=おゆう。江戸で遭遇した事件を解決するため、鍵となる証拠物件の鑑定を、本職の宇田川にお願いをしています。
 ところが、珍しく宇田川の方からメールがきます。今度、東京にオープンする美術館の目玉である、葛飾北斎の絵に偽物の疑いが浮上し、本物かどうか鑑定してほしいと宇田川に依頼がきたとのこと。優佳に江戸時代に行って、確かめて来てほしいというのです。
 優佳は、江戸で早速調べ始めますが、事件は意外な方向に動き出します。北斎の絵の真贋をはっきりつけることができるでしょうか?
(A.U)

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