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平成12年4月号

(今月の記事)
 ・21世紀が始まりました。...
 ・読む本も読まれる本もうれしいね~子どもと本と図書館と~
 ・たくさんの動物に囲まれて~あべ弘士さん講演会~
 ・【黒澤学 vol.7 黒澤明と町おこし】
 ・図書館視察日誌 9/3~11/2
 ・寄贈 ありがとうございました
 ・過ぎていませんか?返却期限

★1面

 21世紀が始まりました。 私たちは今、世紀を越えて生きたことになりますが、 20世紀始めのこの国の様子を「日本史年表」でたどってみました。
 八幡製鉄所創業、愛国婦人会創立、片山潜・幸徳秋水等社会民主党結成、 翌々日禁止、義和団事件終結。 20世紀最大の汚点を残した戦争の芽が徐々に伸びはじめていた時代でした。
 この年の2月、「学問ノススメ」を著した福沢諭吉が生涯を閉じています。 『天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずと言えり』はあまりにも有名な名言です。 が福沢はこのあとに『実語教に、人は学ばざれば智なし、智なきものは愚人なりとあり。 されば賢人と愚人との別は、学ぶと、学ばざるとによって出来るものなり』といっています。

 100年前は全ての人が自由に学べる開かれた図書館が地方にはほとんど設置されていませんでした。 情報は中央と地方では決して平等ではありませんでした。 人びとが学ぶためには時間と金が要ったのです。 しかし、100年経ったいま、私たちは立派な図書館をもっています。 インターネットにより瞬時に情報をキャッチできるようにもなりました。 学ぶための場は用意されています。さあ、みんなで学びましょう。
 今世紀こそは人間の英知を集め、平和と美しい地球を次世代に手渡すことのできる 賢人の社会をめざしたいものです。

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★2面
読む本も読まれる本もうれしいね~子どもと本と図書館と~

12月10日に文部省の『「子ども読書年」記念-子どもの心を育てる読書活動推進大会(全国大会)』が 東京国際フォーラムで行われ、伊万里市民図書館からも参加しました。
 これは、今年1年間を通じて実施された「子ども読書年」記念事業の活動成果の発表・報告の大会です。

 文部政務次官や扇建設大臣、肥田美代子議員の挨拶の後、各地の活動の様子がビデオで報告され、 全国から大会に集まった1000人以上の人たちが子ども読書年の意味を再確認しました。 また、各表彰では、高校の部で佐賀県立厳木高校が駅の読書コーナーなどの活動を認められ表彰されました。
 伊万里市民図書館でも今年は文部省の委嘱を受けて、「伊万里子ども読書推進ネットワーク開発事業」を 行ってきました。これまでの事業を振り返ってみますと、 1回目は8月26日に「先生、本を読んで!」の著者で、 小中学校の教師として38年間読み聞かせを続けられた村上淳子さんが、 「感動がこころを育てるー本で育てる子供の心」と題して、熱く実践論を語られました。
 10月14日には、湯布院町で「鬼ヶ島文庫」をされている千竃八重子さんをお迎えして、 大人も子どもも一緒に「紙芝居の世界」を堪能することができました。
 3回目は、11月12日に東京のすずらん文庫主宰、渡辺順子さんをお招きしました。 渡辺さんは自作の布の絵本を展示しながら、 家庭や地域での小さい子どもたちへの読み聞かせの大切さを講演されました。 また、ボランティアグループの方は学校や幼稚園へ、「お話」に出かけたり、 伊万里の昔ばなしを収集されています。
 この事業は3月まで続きます。親子でいっしょに楽しめる企画も予定していますので、 どうぞ市民図書館へ足を運んでください。

 これからの催し物をお知らせします。
 2001年2月3日(土)、午後2時30分から図書館ホールで、
 「ミツルくんと体操しよう」がありますよ。
 トラや帽子店で活動している、カッコイイおにいさんミツルくんといっしょに ステップ?ステップ?あそびましょう?
 また、2001年2月25日(日)・26日(月)には、 梅花女子大学教授で、児童文学者の三宅興子先生をお招きして勉強会を行います。 イギリスの児童文学を専門にされている先生です。 どんなお話が聞けるか今からとても楽しみです。
 21世紀を担う子どもたちへ読書の楽しさをプレゼントしましょう。 みんなで「子ども読書年」を盛りたてていきましょう。

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★3面(1)
たくさんの動物に囲まれて~あべ弘士さん講演会~

 12月15日(金)北海道から、今、日本中で大人気の絵本作家 あべ弘士さんをお迎えしました。 あべさんの多忙なスケジュールのため、金曜日の18時からの講演となりましたが、 福岡、熊本、長崎からの参加もあり、子どもから大人までとても楽しく参加しました。
 25年間の動物園の飼育係ならではのお話は笑いの絶えないものでした。 飼育係にしか撮れない動物のスライドを見ながらのお話。 迫力あるキリンの目、フクロウのひな、ダチョウの毛。 自然にスライドに引き込まれ心からほっとなれたのは、 やはり人間も動物だからでしょうか。
 今、動物園は何百年先の遺伝子保存の研究をしているそうです。 人間が減り、地球環境が戻ってくる。 その時こそ人間が絶滅に追い込んだ何百種の動物たちが生き返るチャンスなのです。 地球の未来へ自然のあるべき姿を手渡していくという大きな役割。 その熱い思いとともにあべさんは作品づくりをされているのでしょう。 地球に住む人間の役割を改めて考えたひとときでした。

 ~講演会に参加された方のアンケートより~
 ☆肩のこらないほのぼのしたお話でほっこりしました。
 ★ラクダのはなし、飼育係のお友達のお話が楽しかったです。
 ☆とても親しみやすい方で、本当に動物が大好きなんだなぁ~と思いました。
 ★生きるすべてのものに対してのあたたかい愛情を感じました。
 ☆スライド、絵本、音楽CDすごくよかったです。

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★3面(2)
【黒澤学 vol.7 黒澤明と町おこし】

 「今や戦場は、立てる屍の原と化した。死を覚悟せる者は生き、無事逃れようとする者は死ぬ。」
 これは漢の武帝の言葉で、ジャック・ヒギンズの冒険小説「鷲は舞い降りた」の扉に掲げてある。
 黒澤明と町おこしをあれこれ考えていた時、この名言を思い出し、これをこう言い換えてみた。 「文化に殉ずる者は事を成し、文化を蔑ろにする者は破れる。」と。
 地域の活性化と文化振興は、今や地方都市の悲願と化しているが、 黒澤明記念館の建設は、伊万里にとって願ってもない浮揚策のひとつと言える。
 しかし、これが単に伊万里の新しい観光名所として加わったり、 新たなイベントとして映画祭が催されたりするだけでは、本当の地域活性化や文化振興にはならないと思う。
 伊万里の人が黒澤作品を繰り返し観ることで、その後の人生に何か大きな糧を得るような体験をして欲しい。
 それとともに、この伊万里の地が、黒澤監督が自分を顕彰してくれる土地として、選んでくれたことを、 さもありなんと肯われる町になることが必要だと思う。
 黒澤監督は遺作「まあだだよ」の百先生に、こんなことを遺言のように言わせている。 「みんな、自分が本当に好きなものを見つけて下さい。 自分にとって本当に大切なものを見つけるといい。 見つかったらその大切なもののために努力しなさい。」と。
 私たちも、黒澤さんから大切なものを授かったと思い、その大切なものを大きくするために努力することが、 きっと伊万里に町おこしにつながると思うのだが、皆さんはどう思われるだろうか?

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★4面(1)
図書館視察日誌 9/3~11/2

 9/13 静岡市立中央図書館 2名
  /13 諫早市議・福田洋一 1名
  /14 大津町図書館をよくする会 4名
10/ 3 西日本新聞・島村 1名
  / 6 水巻町土地開発公社 13名
  /12 千葉県立短期大学・安宅
  /13 多摩市議会 8名
  /13 赤穂市図書館長 1名
  /16 茅野市図書館 2名
  /16 大連市
  /18 前原市図書館懇話会 9名
  /18 日出町視聴覚ライブラリー運営委員 10名
11/ 2 竹田市図書館協議会 20名

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★4面(2)
寄贈 ありがとうございました

  (敬称略)
 中嶋百合
 金崎洋典
 山口千鶴子
 小松典子
 大村正
 山口伸子
 徳永重利
 松尾正人
 今泉孝子
 末松瑶子
 渡辺順子
 坂井昭

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★4面(3)
過ぎていませんか?返却期限

  図書館の資料にはすべて貸出期限があります。 本は2週間、雑誌や視聴覚資料(CD・ビデオ・カセット)は1週間、 絵画は1ヶ月です。 その期間を過ぎての貸出しは、他の利用者の迷惑になりますので、 期限内に必ずご返却下さい。
 来館できない場合は、郵便・宅配便で返却していただいても結構です。 (その際の送料は利用者の負担となります。) また、図書館に2カ所あるブックポスト(駐車場側・子ども玄関横)は 24時間返却が可能ですので、もし、お手元に返却期限を過ぎている本がありましたら、 そっとお返し下さい。
 市民図書館は市民みんなの図書館です。 お互いにルールを守って、気持ちよくご利用下さい。

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