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平成20年 冬号

 
(今月の記事)
◆ 伊万里市が『文字活字文化推進大賞』を受賞
◆ 家読フェスティバルを開催します!
◆ 6万人のブックリレー
◆ クリスマスおはなしかい
◆ 副田ひろみさん講演会
◆ 寄贈ありがとうございます


★ 1面
伊万里市が『文字活字文化推進大賞』を受賞

 秋の読書週間の初日10月27日は「文字活字文化の日」です。この日、伊万里市は全国出版協会から自治体では唯一「文字活字文化推進大賞」(第二回)を受賞することになり、東京での贈呈式に出席してきました。選考顧問であり「読書人」取締役の植田康夫さんから伊万里市の受賞業績の報告がありました。その内容は「ブックスタートや幼稚園、保育園、児童施設への本の貸し出しや読み聞かせなど、従来からの読書活動に加え『家読のすすめ』を提唱し、さまざまな普及活動を行っていることが評価された」というものでした。
 賞状は、肥田美代子全国出版協会顧問から岩永憲一良教育長に贈られ、会場一杯の参加者から温かい拍手を受けました。作家の阿刀田高さん、井手孫六さんも出席されていました。阿刀田さんは「日本の文化を培ってきたもの、それは日本人が読書で考えや知識を深めてきた賜物だといっても過言ではない」と文字活字文化や読書の大切さについて挨拶をされました。
 読書―特に家読は、保護者や学校、保育園、幼稚園、地域が一体になって取り組むことで実りあるものになりますが、今回の受賞は塚部市長のリーダーシップの下、同心円的に努力をしてこられた多くの方々すべてに贈られたものだと思います。
 家読の魅力は、読書の楽しさを味合うとともに、親子や家族の会話を通して心がつながり温かなほかほか家庭が築かれることです。今年の読書週間のテーマは「思わぬ出会いがありました」です。この秋、たくさんの家庭で「思わぬ出会い」がありますように。


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★ 2面
家読フェスティバルを開催します!

 伊万里市では、平成19年度より『家読』事業を展開しています。今年は、黒川町をはじめ、大川内・山代町・松浦町をモデル地区として様々な講演会などを展開しています。
 また今年度は、家読をもっと広く深く理解していただくため、フェスティバルを開催します。
 みなさんのご参加を心よりお待ちしています!ご家族そろって、家読フェスティバルに行こう!!

【佐川二亮(つぐすけ)さんの紹介】
昭和22年・福島県矢祭町生まれ。
平成7年より『朝の読書』を提唱、全国に広める運動に取り組む。
平成18年に朝の読書運動の延長として、家庭での読書『家読』運動を立ち上げる。「朝の読書推進協議会」顧問。

【富吉賢太郎さんの紹介】
昭和24年・佐賀郡東与賀町生まれ。昭和47年、佐賀新聞社入社。現在、論説委員長。論説やコラム「有明抄」を執筆。本や読書についての話題も多い。

【ワークショップとおはなし会】
 家読フェスティバル開催中、子どもたちにはワークショップやおはなし会がありますよ!家族みんなでフェスティバルに行こう!

◆ワークショップ (9:00~受付  10:00開始) 
(低学年向き)
   牛乳パックで人形づくり おむすびころりんのねずみの折り紙
(高学年向き)  
   オリジナル絵本をつくろう バラの折り紙をつくろう

◆おはなし会  (9:30~と12:30からの二回)    
   絵本 紙芝居 エプロンシアターなどなど 

       ※内容に変更がある場合があります。ご了承ください
。 


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★ 3面
6万人のブックリレー   № 14/60000

 心に残る一冊や最近読んで是非他の人にも薦めたいと思う本を紹介していただく企画です。
 友人の輪によって、次々と伊万里市6万人のブックリレーが広がっていきます。

 「もの食う人々」    辺見 庸/著    共同通信社
 『人々は今、どこで、なにを、どんな顔をして食っているのか、あるいはどれほど食えないのか。ひもじさをどうしのぎ、耐えているのだろうか。日々ものを食べるという当たり前を、果たして人はどう意識しているのか、いないのか。食べる営みをめぐり、世界にどんな変化が兆しているのか。
 打ち続く地域紛争は、食べるという行為をどう押しつぶしているのか・・・それらに触れるため私はこれから長旅に出ようと思う。
  長年の飽食に慣れ、わがまま放題で、忘れっぽく、気力にかけ、万事に無感動気味の、だらりぶら下がった舌と胃袋に、忘れかけている味を思い出させたいのだ。怒りの味、憎しみの味、悲しみの味を。』
 長くなりましたが、この文から始まる食をめぐる風景の予感にせきたてられるようにこの本を読んだのは、『もったいない』と言いながら『だけど』、『でも』、をつけて捨て、残すことのできる自分とくらべ、同じ『もったいない』でもかって母たちの口から出た『もったいない』はおちゃわんにこびりついている米粒1つを今にもはぎとり口に入れるような実感がありました。
  物の溢れた今の日本がほんのいっときの幻であるなら、食べるという事が生きることに直結する切実な営みである事を本気で知らなくてはと、思ったのです。
 読み始めた私に投げつけられたのは、世界にはまだ、記録も、分類も、登録も、同情もされたことのない、また、今後も到底されそうにもないミクロの悲しみが、数限りなくあり、そのすべての場面に食べるという営みがあるんだというメッセージでした。
  食の風景が何かに押しつぶされ、壊されている多くの国。
 ソマリアでは、枯れ枝のようにやせ衰え、死を待つだけの少女の上に戦闘ヘリコプターや銃弾の音が響いている。
 チェルノブイリでは、住むところがないため、老人たちが危険区域にもどって生活を始めている。「大丈夫だ」という言葉にすがり、影のような不安におびえ、危険だとされる魚やきのこを食している。今を生きるために。・・と書いてありました。
 印象深かったのは、「行く先々にわたしは世界の中心を見た。」と書いてあったことです。人にとってミクロな悲しみでも、その人にとっては世界の中心だという事かなと思います。
 漠然とした大きな物の影にある、見えにくいが、人のぬくもりを持ったミクロの存在こそ飽食の幻を剥ぎ取って、生きるための食を改めて問い直させてくれるものだと気づかされました。しかし、とこの人は言います。 
 高度消費資本主義のこの国は生半可ではない。この国にまつろわぬ感性を巧みに奪い、人が食い、かつ生きる事の本来の価値とすべての意味をぼろぼろと剥落させてしまう。このルポさえもこの国にかかったら商品化可能なフィクションになってしまうと。
  私はこのルポを、物語ではなく、実在する確かなものとして感じ続けるためにこの本の感想を書くことにしました。読み返すことで一人一人のいとしい、「もの食う人々」を身近に感じていたいと思っています。

【二里町  渡辺 きよめさん】   


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★ 4面(1)
クリスマスおはなしかい 
12月6日(土)14:30~15:30 市民図書館ホールにて

 毎年恒例の『クリスマスおはなしかい』が、今年も開催されます。今年のおはなしかいは特別に「おはなしキャラバン」と人形劇のコラボレーションで、より楽しいおはなしかいになります。赤い服に白いおひげのサンタクロースもやってきますよ!!ご家族おそろいで、図書館ホールにおでかけください。
          ☆サンタさんの絵をかいてきてね!☆


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★ 4面(2)
副田ひろみさん講演会  読書フェスティバルinSAGA

平成20年12月20日(土) 
  時間  午前10時~12時
  場所  市民図書館ホール

 講師の副田ひろみさんは、朗読や読み語りの講師として幅広く活躍されている、鳥栖市在住のフリーアナウンサーです。実演を交えながらのわかりやすいおはなしが、好評の先生です。読み語りボランティアの方々を対象とした研修会ですが、家読や絵本など本に興味をお持ちの方はどなたでも、是非一度、副田さんの素敵な読み語りを体験してみませんか。


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★ 4面(3)
寄贈 ありがとうございます
             (敬称略)
・森戸 春江
・徳久美穂子
・樋渡たみ子
・三枝 出
・原田 蒔枝
・蒲原 健次
・松永 俊輔
・草場 文男
・喜多八恵野


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