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平成21年 春号

 
(今月の記事)
◆ 好奇心を育む図書館へ
◆ 指定管理者制度導入なし~市長宣言
◆ 「家読」松浦と黒川の広がり
◆ ありがとうございました
◆ こどもの読書週間
◆ 4月30日は図書館記念日です
◆ 寄贈ありがとうございます


★ 1面
好奇心を育む図書館へ

 3年間の国庫補助事業である「学校図書館支援センター事業」が3月で終了する。前例がない事業であり、モデル校に指定された5校、支援センターのスタッフ、協力員の方々は大変ご苦労をされたことと思う。おかげで学校図書館の環境も見違えるほどよくなり、情報センターとして調べ学習に使える場に変身をしてきた。この間、学校図書館を使った公開授業も5回開催され、市内の学校からは多くの教師の参加があり盛会であった。何より、学校図書館は授業に使える、子どもたちの疑問を解きほぐしてくれる泉だと関係者に認識してもらったことは大きな成果であった。
 このほど第12回図書館を使った調べ学習大賞(図書館の学校・日本児童教育振興財団主催)が発表された。文部科学大臣奨励賞を受賞した4年生の中野彬君(下関市岡枝小学校)は「アリがつんだらヤマとなる-ミミズドッグのナゾを解け」という研究をしている。あるとき道端のあちこちで砂のかたまりを見つける。中にはミミズが埋まっていてアリがたかっている。「ありゃ、なんだ」。アリは何のためにミミズを入れた砂の山を作るのか、疑問がわいた中野君は様々な仮説を立てた。砂の熱でミミズを乾燥させる乾燥室、雨よけテント説、敵から守る防御説、一旦保管する倉庫説、スペシャル料理説などなど。中野君は、疑問を解くために図書館の本を利用した。『学習科学図鑑』『ミミズのいる地球』『土を作る生きものたち-雑木林の絵本』。それに加えて実験も重ねたと言う。
 優秀賞を受賞した2年生の立石小太郎君(袖ヶ浦市奈良輪小学校)は「お月さまは、ぼくのことすき?どうしてついてくるのだろう」という発表をしている。車で走っていても、遠くに住むおじいちゃんのところへ行っても月はついてくる。毎日見ていると形が変わってくるけれどお月さまは洋服をたくさん持って着替えをしているのかな。星は出ていても月がでない日があるよ。小さい頭でいろいろ考え、本で調べたり、先生に尋ねたりした。利用した本は『月のかんさつ』『十五夜お月さん』などなど。
 この報告を読んで思ったことは、子どもの感性のすばらしさと、大人はこんな好奇心を大切に育てていかなければならないということだった。学校図書館や公共図書館は彼らの好奇心に応えうるような十全の準備をし、両手を広げて子どもたちを待つことができるよう努力していきたい。
                          (市民図書館 館長 犬塚 まゆみ)


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★ 2面
指定管理者制度導入なし~市長宣言   (感激の第14回 めばえの日)

 
「この伊万里市民図書館へは、今とりざたされている指定管理者制度の導入はしません。」
 これは、2月22日、めばえの日・ぜんざい会オープニングでの塚部市長の力強いお言葉です。指定管理者制度は、市民サービスの向上と経費節減というややもすれば相反する目的により、全国各地図書館などの公共施設に導入されつつあり、私たち市民は大変心配していましたので、思わず感涙にむせぶ人もありました。
 伊万里市民図書館は、私たち市民が理想の図書館を目指して、行政との協働で95年7月開館にこぎつけたと自負している図書館です。高い専門性を持つスタッフと、充実した資料が安定的に揃ってこそ、設置条例第1条に規定する「すべての市民の知的自由を確保し、文化的かつ民主的な地方自治の発展を促すため、自由で公平な資料と情報を提供する生涯学習の拠点」として存在することができるのです。
 「まちづくりは人づくり」と言われる今、自治体は図書館に投資をしてしかるべきだと思います。また、図書館のサポートをするフレンズの活動は、公平な立場の図書館があってこそ可能なのです。このようなことを考えれば、今回の市長の決断は、伊万里市民の文化的かつ民主的な社会をと願う欲求に真に応えてくださったものと感謝すると同時に、どこかで第二の夕張市となるのではと噂される暗雲を吹き飛ばしてくれるものと確信します。
 今後、ますます経済の落ち込みと共に、即経済効果のないものは切り捨てられていくのは社会の常とおもうのですが、それを押しとどめるものは、「それでも…」という住民の要望と行政の姿勢だと思います。
 「行政は船、図書館は帆、市民は風」。全国に誇れる市民図書館を持つ幸せを感じつつ、また、その為の先達のご苦労をも伝えながら、将来も図書館がみんなのものであり続ける為にも、風の送り手である図書館サポーター「図書館フレンズいまり」の活動は息が抜けません。伊万里市民図書館があり続ける限り。
 いつでも会員募集中です。あなたも図書館サポーターの仲間になりませんか。
                                  (図書館フレンズいまり)

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★ 3面
「家読」 松浦と黒川の広がり

◇松浦◇
 2月21日(土)に『松浦町家読フェスティバル』が松浦公民館で開催されました。
 まず最初に、松浦小学校教務主任の福田健一先生が小学校での図書館活動や家読の取り組みについて報告されました。続いて、松浦小学校で読み聞かせや第二図書室の維持管理などのボランティアをされている「おはなしとっくん」の皆さんが絵本や紙芝居などを使って、趣向を凝らしたおはなしの読み聞かせをされました。子どもたちにも参加してもらい、会場は楽しい雰囲気に包まれました。
 最後に、絵本作家の長野ヒデ子さんが『えほんで、ふふふ』と題して講演をされました。講演では自分の子ども時代の話や作品にこめられたエピソードや想いを語られました。自分の作品を読み聞かせされる場面もあり、参加者は笑みが絶えませんでした。
 絵本は子どもだけの本ではなく、大人でも楽しむことができるし、何より人と本をつなぐ人の存在が大切。本でいろんなことを知り、理解し、様々な体験をすることによってひとりひとりの成長につながっていくという言葉がとても印象的でした。

◇黒川◇
 3月1日(日)黒川公民館で『黒川町「家読」のすすめ報告会』が開催されました。
 報告会では多読者表彰があり、岩野夏希さん(黒川小1年)、入口稔里さん(黒川小5年)、杵嶋綾音さん(青嶺中3年)、長野絵里加さん(青嶺中3年)の4名が、黒川町家読連絡会の草場代表より表彰を受けました。
 次に黒川公民館の小島館長から、地区別に行なわれた家読集会や、読書会の方を中心としたおはなし会など年間を通した活動の報告がありました。
 そして絵本作家の宮西達也さんの登場です。ご自分の子育ての体験をまじえ、子どもたちに優しい心と勇気を持ってほしいという気持ちを込めて絵本を作っていると話されました。また、作品の読み語りもたくさん披露してくださり、楽しいお話に会場の人々は笑顔で聞き入っていました。
 最後に黒川町の親子読書会のメンバーが、絵本『おまえうまそうだな』をスクリーンに大きく映し、エレクトーンの演奏をBGMに読み語りをされました。黒川町住民をはじめ、宮西達也さんのファンの方や家読に関心のある方などの参加があり、会場は250人ほどの人で埋め尽くされました。


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★ 4面(1)
ありがとうございました

 市民図書館には、資料や活動の充実にと浄財の寄付が相次いでいます。多くの方々の善意に深く感謝いたします。
 資料の充実に、十三日会様(代表 前田和茂様)、井手淑子様
 ブックスタート事業に、國武ミドリ様、平松伸子様、青木妙子様、井手一徳様、西山茂様、田中直記様、西敏雄様、井手淑子様  (順不同)
                           本当にありがとうございました。


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★ 4面(2)
こどもの読書週間

 4月23日(木)~5月12日(火)まで、「こどもの読書週間」です。市民図書館では、楽しい催しを計画しています。ご家族みなさんで、お越しください。
☆子ども上映会  5月5日(火) 14:30~15:40
      『三人の騎士』(1945/ディズニー/日本語吹替え版)
☆「子どもの日 おはなし会」 どんなおはなしか、お楽しみに!
☆「家読」おすすめの本のリストを配布&展示します
☆「親子で楽しむ科学えほん」を展示します
                ◆お問い合わせ    市民図書館  子どもデスク◆


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★ 4面(3)
4月30日は図書館記念日です

 図書館法が公布された4月30日は「図書館記念日」です。今年は大坪保育園の年長さんをお迎えして、一日図書館員として窓口のお仕事に挑戦してもらう予定です。どうぞお楽しみに!


★ 4面(4)
寄贈 ありがとうございます
           (敬称略)
・ 小山恒彦
・ 白石訓康
・ 古賀千代二
・ 浜田佐和子
・ 岩永慶太
・ 川原義幸
・ 鶴田雅典
・ 樋渡たみ子
・ 山本 優
・ 川副友恵
・ 金崎洋典
・ 江口 隆
・ 松本直規
・ 古川光子
・ 井上ひとみ



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