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平成23年夏号

・図書館の不易の役割と新しい風
・第16回図書館☆まつり 平成23年7月9日・10日
・第12回市民俳句まつり入選作品
・オンラインデータベースを利用してみませんか?
・寄贈ありがとうございます

★ 1面
図書館の不易の役割と新しい風

 伊万里の図書館の歴史は、町立の時代を含めると84年になります。
 先般、卓話の依頼があり、以前から気になっていた初代館長・坂本満次郎さんのことを少し調べてみました。それは坂本さんが町長をやめて、17年間も館長をされた情熱の一端でも知りたいと思ったからです。答えは、34年前に発行された50周年記念誌の中で、すぐに見つかりました。
 昭和3年の坂本町長の手記には-、「地方の発展は、地方人士の知識の啓発より急なるはなしとの動機により、図書館を設立する。」と書かれていました。それは、なんという偶然でしょう。新図書館建設の合言葉である「伊万里をつくり・市民とともにそだつ・市民の図書館」と相通じるものでした。「人づくりはまちづくり」であり、町の発展は、そこに住む人の郷土愛に支えられています。図書館についての変えてはいけない不易の真理といえることでしょう。

 また、昭和五年の標語があったので、伊万里学コーナーに張り出しました。
下記のものです。
一、真の文化は、図書館を背景とす
一、目覚めざる者は図書館を解せず
一、一日読まざれば一日遅る
一、無智は読まざる報いなり
一、一日一頁あなどり難し

 当時は館内閲覧が主で、貸出は、「館外貸出借覧許可書」を見せて、豆腐の値段と同じ1冊5銭が必要でした。当時の風潮は、働くことが第一で、本を読むのは、学者か暇人と思われた時代ですので、若干、教養主義になりがちなのは仕方がありません。
 今日、図書館では、生活や仕事の課題解決型や米国流のビジネス支援、さらにはがんや成人病などの闘病支援コーナー等が流行になっています。
 図書館の役割が、市民生活と切っても切り離せないことをあえて強調し、図書館に来たことがない市民へも、図書館を知ってもらう新たな戦略といえるでしょう。
 俳聖松尾芭蕉が唱えた「不易と流行」という言葉の意味は、不易は流行の中にあり、流行が不易を生み出すということで、このシステムで学問や文化が発展してきたというものです。
 「不易を知らざれば基(もとい)立ちがたく、流行を知らざれば風新たならず」といわれます。
 人としての暮らしを生きがいのあるものにしていく図書館の役割は「不易」であり、そのためには時代の課題や「流行」をキャッチし、市民とともに新たな風を起こしていくのが、私たち図書館人の役割であると思っています。(館長)


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★ 2面
第16回図書館☆まつり 平成23年7月9日・10日

 ・今年の☆まつりは、啓成中学校・ブラスバンド部の演奏でスタート!

 ・T・S・S伊万里による琴の演奏では、小学生も腕前を披露してくれました。

 ・29の団体にご参加いただき、今年の☆まつりもたくさんの市民の方に楽しんでいただきました。

 ・今年で12回目の俳句まつり。多くの力作が寄せられました。

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★ 3面
第12回市民俳句まつり入選作品

★図書館フレンズ賞(選者第一席)
   
   さくらふるにゅうがくしきでおめでとう
                   梶山小百合  伊万里小一年
   いぬふぐりよけてころんだいちりん車
                   藤森 愛    波多津小四年
   ひまわりの先に広がる青い海
                   濱地 貴美  青嶺中二年
   足早にのぼる階段風薫る
                   林 拓哉    伊万里高一年
   蕾解く風のありけり梅三分
                   青木 京子  新天町

★選者賞(選者第二席)

   いけのなかおたまじゃくしがうまれたよ
                   木山 宝    大坪小二年
   いのししもうまいたけのこしってるよ
                   吉原 実紀  大坪小六年
   制服の折り目くっきり夏がきた
                   永島 悠次  山代中一年
   朝顔とともに目覚めて深呼吸
                   藤野 真優  伊万里高一年
   打水の風に土の香飛び散りし
                   小林ユキエ  新天町

★図書館長賞
   
   たんぽぽのわたげにのっていきたいな
                   金子 拓斗  山代西小三年
   はなふぶきいちねんせいのとうこうだ
                   江頭 花音  大坪小五年
   寒げいこ気迫の面を打ちにけり
                   岩本 有希  山代中三年
   星空に想いを込めて祈る夏
                   中山 美和  伊万里高二年
   レンゲ草捜して歩く遊歩道
                   田代紀美枝  松浦町

★国際ソロプチミスト伊万里賞
   
   いもうととのいちごをつむ日よう日
                   井手登志真  伊万里小二年
   茶つみの日みんなのえがおあふれてる
                   加賀良涼太  滝野小四年
   つくつくとつくつくぼうし鳴きさけぶ
                   西山 龍二  東陵中三年
   たんぽぽの命をつなぐ綿毛かな
                   原口 瑠唯  伊万里高一年
   乗る人もなくあじさいのそよぐ駅
                   徳久 純一  二里町


■選評   選者・田中南嶽(ホトトギス会)

さくらふるにゅうがくしきでおめでとう
 自分に言われた言葉か言った言葉かは解りませんが、素直に「桜降る入学式」を喜び五七五にされた

いぬふぐりよけてころんだいちりん車
 一輪車の練習時のひとこまと思われますが、その中に自然をいたわる心が詠まれています。

ひまわりの先に広がる青い海
 向日葵の岬の「先に広がる青い海」と、一枚の絵画のような美しさを感じさせられる句。

足早にのぼる階段風薫る
 風薫る頃の空気の微妙な変化を感じる作者の繊細な感覚・感性を垣間見る事の出来る句。

蕾解く風のありけり梅三分
 梅の花は、早春他の花に先駆けて咲く花。その三分の花に更に「蕾解く風」があると感じ詠まれた。観察力、写生の効いた句。


☆投句総数 二千五百二十八句
  ・小学校  一〇〇九句
  ・中学校  九一五句
  ・高校   四七四句
  ・一般   三十句
★学校賞
  大坪小学校
  山代中学校
  伊万里高校


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★ 4面(1)
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★ 4面(3)
寄贈 ありがとうございます
              (敬称略)
・吉田 香苗
・志賀 正昭
・林 康子
・樋口 三紀子
・平松 保男
・古賀 千代二
・前田 優
・峯尾 幸子



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