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平成23年冬号

・りんごの町・板柳で家読サミット
・地域ぐるみの子ども読書活動推進事業
・祝10周年 いすの木合唱団
・桂文我さん講演会 「おやこ寄席の魅力」~落語で伝える物語のおもしろさ~
・寄贈ありがとうございます
★ 1面
りんごの町・板柳で家読サミット

 津軽富士のふもとに真っ赤なりんごが枝もたわわに実った青森県板柳町で、11月5日、「第3回家読サミット」が開催されました。板柳は、りんごの町で、会場は多目的ホール「あぷる」です。近くの金木町には、作家、太宰治の生家「斜陽館」があり、観光客で賑わっています。
 今回は、前日の4日に「第1回子ども司書推進全国大会」も同時開催され、伊万里から塚部市長、館長、児童担当司書等とモデル地区である黒川町民や事務局9人が参加。伊万里の子ども図書館員の取組みについて、児童担当が、スライドを使い発表し、矢祭町や野辺地町からも報告等がありました。カナダから参加のアンドリュー・デュア教授が、この取組みについて絶賛していました。
 家読サミットは、女性コーラスによる「心つないで」の合唱で開幕しました。
 柳田邦男さんの基調講演では、①抱きしめることは、心の発達の第1歩、②感動の原体験では、お父さんの出番、③自分を見つめることは、もう一人の自分の芽生え、④困難を乗り越える力、勇気、⑤知的好奇心と知識の芽生え、⑥悲しみは心の成長への大切な種、⑦絵本は心育てのバイブル、などをテーマにした絵本を紹介しながら、読み聞かせによるスキンシップと人の成長に欠かすことのできない読書の大切さについてのお話しがありました。
 シンポジュームでは、参加首長により「家読」への思いや将来構想が語り合われ、塚部市長は、「家読」は家庭教育の分野なので、その効果や成果が、目に見えず分かりづらいが、モデル地区からだんだん他の地域へ浸透していっており、地域や学校と連携し、家庭の絆を深めて、子どもたちの成長を支えて行きたい、と話しました。その後、恒例の共同宣言で幕を閉じました。
 作家の司馬遼太郎さんの言葉に「文化とは、それにくるまっていると安らぐもの、楽しいもの」とありますが、家庭とは、まさにそれにくるまるとこころ安らぐ場所であり、家読とは、真綿のような心地よい家庭で、心と心をつなぐためのものです。「住みたいまち・伊万里」ならではの活動だといえるでしょう。


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★ 2面・3面
地域ぐるみの子ども読書活動推進事業

今年度、伊万里市は独立行政法人国立青少年教育振興機構の「地域ぐるみの子ども読書活動推進事業」を受託し、子どもの読書の大切さについてさらに理解を深めるべく、さまざまな講演会を開催しています。

・読書へのアニマシオン講演会
   倉光信一郎先生(鳥取県米子市立尚徳小学校校長)

 10月9日(日)、図書館ホールにおいて、倉光信一郎さんをお招きし、読書へのアニマシオン講演会を開催しました。アニマシオンとは、「活性化、元気づけ」という意味のスペイン語で、読書へのアニマシオンとは、参加者がお互いにコミュニケーションをとりながら、積極的に本で遊びながら本に親しむ活動です。
 倉光さんは、小学校の現役校長先生です。読書教育に熱心で、平成8年から鳥取県内に朝の読書を広められ、読書へのアニマシオンの研究実践に努めておられます。
 読書へのアニマシオンには75の作戦があり、講演会ではそのうち5つの作戦を実践してもらいました。
 まずは、《作戦26》「ここだよ」という作戦です。「はなをくんくん」(ルース・クラウス/ぶん、マーク・シーモント/え、福音館書店)という絵本を使っての実践は、絵本を1回読んでもらった後、絵本に登場する動物のペープサートを、ストーリーの展開にあわせて「ここだよ」と言いながら上げるというものです。
 そして、次は《作戦55》の「聴いたとおりにします」。この作戦に使われた絵本は「ラン・パン・パン」(マギー・ダフ/著 ホセ・アルエゴ/画、評論社)。参加された方たちに物語の登場人物の役を割り当て、会場を物語の舞台に見立て、ストーリーどおりにそれぞれの役の人が動作をしていくというものです。
 さらに、《作戦9》の「だれのことを言ってる?」や《作戦56》の「詩人の対話」、《作戦6》の「本と私」を実践してもらいました。
 40名ほどの参加者は、ほとんどの方が初めてアニマシオンを体験された方でしたが、みなさん、アニマシオンの持つ力に魅了され、また、倉光先生の話術に引き込まれていらっしゃいました。
 「『読書へのアニマシオン』は、子どもたちを読書に導くための大切な第一歩です」という倉光先生の言葉が印象的な講演会でした。



・富原美智子さんを迎えて~読み語りボランティア研修会~
 
 今回、日ごろ子どもたちへの読み語りで、読書推進に大きな役割を果たしてもらっているボランティアの皆さんに研修の場を設け、今後の活動に活かしてもらおうと、講師に福岡在住で、「語りの森」代表の富原美智子先生をお迎えし、4回の連続講座を行うことになりました。
 第1回目は、11月6日(日)に開催。『絵本やお話がもつ魔法の力』と題し、読み聞かせとはいったい何かということに始まり、読み語りの実演に役立つ発声法までお話しいただけました。
 第2回目は、翌週13日(日)。実は、前回の講義の最後に先生から「素話をおぼえて来週実演」という大変な宿題がだされていたのです。ということで、2回目は受講生の皆さんが班にわかれて、1週間で記憶してきた素話を班のみんなの前で披露するというものでした。講義前には皆さん不安げでしたがそれは余計な心配に終わり、みなさんしっかりと素話を披露されていました。これも、日ごろの実践のたまものでしょう。
  講義も残すところあと2回。お話し会のプログラムの組み立て、最終日には受講生みなさんが班ごとにお話し会を実演していただく予定です。年末から年始にかけて開かれる後半の2回の講座も、前半以上に充実した研修になりそうです。



・山口マオさん講演会<大川内小学校>

 11月17日(木)、絵本作家・山口マオさんを迎え、大川内小学校の生徒を対象に講演会とワークショップを行ないました。
 午前中は全校生徒を対象にした講演会で、絵本「わにわに」シリーズの製作の裏話を話されたり、版画の実演も行われました。笑い声や歓声があがり、また子どもたちの質問にやさしく答えていただくなど、終始和やかな会場となりました。
 そして午後からは、5・6年生が山口さんの指導の下で版画体験に挑戦しました。山口さんが一人ひとりに指導をしていかれ、下絵のどの部分を彫るのか、何色にするのか、など次々と質問しようとする子どもたちの間を駆け回っていらっしゃいました。
「一粒で二度美味しい」
わにわにシリーズで人気の絵本作家山口マオさんの講演会では、絵本誕生のエピソードや読み語り等、絵本の楽しさに浸りました。版画の実演では完成を想像しながら興味津々、刷り上がる度に歓声があがりました。午後は、5・6年生が木版画に挑戦。先生に尋ねながら楽しく美しい色の版画ができました。大変よくばりな内容で二度も三度も美味しい講演会でした。何よりも気さくなお人柄にふれ、大ファンとなりました。
大川内小学校校長 加茂律子



・杉山亮さん ものがたりライブ

 11月21日から22日まで、児童文学作家の杉山亮さんが伊万里を訪れ、3つの小学校で「ものがたりライブ」を行いました。「ものがたりライブ」とはストーリーテリングとも呼ばれ、ものがたりを語り手の言葉だけで進めていくものです。
 21日午前、二里小学校の体育館からスタートです。体育館に座った1年生から3年生に向けて、人間を乗せる大きなカブトムシのものがたりを語りました。その面白さに児童からは大爆笑が巻き起こりました。続けて4年生から6年生が聞きました。先程とは違った話でしたが、色々な場面で笑いが起きていました。
 午後からは伊万里小学校へ舞台を移しましたが、人数が多いので、3年生と4年生がそれぞれ図書室に入って聞きました。こちらでは感動的なヒツジの話やコワイ話なども飛び出して、児童も聞きながらみんなで楽しんでいました。
 22日は大坪小学校での「ものがたりライブ」です。まず体育館に1~3年生が入って、杉山さんの話に大笑い。キリンを冷蔵庫に入れる話にはみんな感心してしまいました。最後に4~6年生が入りました。ここまで笑い話が続いていましたが、一転して王様と絵かきの真面目な話に。みんな真剣な顔をして聞いていました。
 3校で6回の講演をたった2日間でこなされた杉山さんに感謝すると共に、言葉で語るものがたりの力や面白さを実感することができ、とても感動的な講演会でした。



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★ 4面(1)
祝・10周年 いすの木合唱団

 平成13年のとしょかん☆まつりでデビューした「いすの木合唱団」が今年で結成10周年を迎えました。これを記念して11月19日(土)、図書館ホールで「いすの木コンサートうたをうたうとき」と題して、美しい歌声を披露しました。
 いすの木合唱団は、図書館での読書会から産まれたもので、美しい日本語の歌詞と素敵なメロディーを届けたいという結成時からの思いは、10年経過した今も変わらず受け継がれています。このコンサートの選曲もこだわりにこだわりぬかれた約20曲が歌われました。
 伊万里市前教育長の岩永憲一良さんが、子どもたちの歌声に合わせたハーモニカの演奏で、また、チェリストの田村朋弘さんがチェロの演奏でゲスト出演され、いすの木合唱団の歌に花を添えられました。
 当日は、超満員の聴衆と一緒に歌うという企画もあり、大きな歌声が会場いっぱいに響き、その柔らかなハーモニーに聴衆は魅了されていました。


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★ 4面(2)
桂文我さん講演会 「おやこ寄席の魅力」
                ~落語で伝える物語のおもしろさ~


日時:平成24年1月14日(日) 午前9:30開場 10:00開演
場所:市民図書館ホール

※未就学児の入場はお断りさせていただきます。
 事前に図書館へ託児のお申し込みをお願いします。


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★ 4面(3)
寄贈 ありがとうございます
              (敬称略)
・樋口 留美子
・岩橋 直樹
・古川 由美子
・山崎 康代
・松永 奈巳
・鈴山 幸子
・林 径子


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