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平成24年新春号

・人生はジグソーパズル
・地域ぐるみの子ども読書活動推進事業
・子ども図書館員講座 図書館ミステリーツアー
・平成23年度子どもゆめ基金助成活動「聞くこと☆読むこと☆語ること」
 むか~し、昔は愛言葉 『伊万里の民話を学ぶ』(山代地区を中心に)
・寄贈ありがとうございます

★ 1面
人生はジグソーパズル
            立花町 鈴山 幸子

 私は、いつも思うことがあります。―人生は、ジグソーパズル―です。人は、生まれた時に、大きなパズルの外枠をもらって生まれてくるのです。そして、少しずつ、毎日の営みというピースで埋めていくのです。時には美しい色の、時には汚い色の、大きかったり、小さかったりするピースを。どれ一つも無くてはならないものなのです。そうして次第に美しい一つの絵を作り上げていくのです。唯一無比の美しい絵が出来上がっていくのです。他人から借り物のピースでは、絶対空白が埋まらない絵なのです。しかも、実は初めから準備されているその人用のピースを探し出せれば、最高の絵がその枠に収まるはずなのです。でも、時として選び間違ったり、よく捜さずにはめ込んで、四苦八苦しなければならない…。他の人のピースがよく見えてそれを欲しがったり、ピースを間違った場所においたりして、なかなかうまく絵が見えてこないなんて事もあるのではないでしょうか?
 こんな人の人生と似たようなことが、私がこの近年関わってきた図書館活動でも言えることを感じています。市民図書館は、官である市役所と市民グループ「図書館づくりをすすめる会」との協働の動きの中で生まれ、育ってきた図書館です。協働というのは、それぞれが自分の立場で出来る精一杯の努力をしながら同じ目標に向かって働くこと、と理解しています。ですから、領域を超えては物を言わず、領域を侵しては働きもしないということだと思っています。またそうすることで、一人では出来ないことを可能にしてきたと思います。そんな時大事なことは、自分のピースを知ることではないでしょうか。それは、他の人のピースを認めていくことでもあるでしょう。それらのピースがうまく合わさった時に、すばらしい働きになっていくのです。ひとつとしていらないピースもないはずです。
 図書館のボランティアの人々については、皆が同じ事をしようとあくせくせず、一人ひとりのタレント(才能)と役割分担を、知っておられるのはすばらしいことだなと感嘆するばかりです。図書館は本を利用する人が一番重要な位置を占めるわけですが、その他、本への興味を駆り立てる為のお手伝いをする人々、図書館の環境を整える人々、等々市民目線での協力と提言。そのお陰で、この伊万里市民図書館は、全国にも名立たる図書館として、日本の図書館を牽引していると(大袈裟でなく)、伊万里を誇らしく思うものです。これからも、このすてきな市民図書館ジグソーパズルを埋めていく、貴重なピースの一つとなっていけたらと思いますし、多くの皆さんがそのピースになってくださることを願うものです。すてきな伊万里まちづくりのためにも。
 (※鈴山さんは、今年1月から水上前委員の後任として教育委員になられました。)



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★ 2面・3面
地域ぐるみの子ども読書活動推進事業

今年度、伊万里市は独立行政法人国立青少年教育振興機構の「地域ぐるみの子ども読書活動推進事業」を受託し、子どもの読書の大切さについてさらに理解を深めるべく、さまざまな講演会を開催しています。

・健康のヒケツは腸内環境コントロールにあり!
                  農学博士・辧野義己さん

 平成23年11月2日(金)、山代中学校の体育館で、辧(べん)野(の)義(よし)己(み)さんの講演会が行われました。演題は「健康のヒケツは腸内環境コントロールにあり!」。全校生徒や保護者に向けて、人の腸内環境がいかに大事かということを、パワーポイントを駆使しながら語られました。
 農学博士の辧野さんは、日本一のウンチ博士で、「世界一受けたい授業」や「カラダのキモチ」など、テレビ番組でも引っ張りだこの先生です。幼い時から獣医を志し、大学院で動物の腸内細菌の研究を始めてからは、理化学研究所でずっと腸内環境の研究を続けられています。「体の調子を知るためには、お便り所であるトイレで、毎日体からのお便り(ウンチ)をよく調べてみましょう。」、「座っただけでスルスルと、バナナ状のウンチが出ていたら最高のコンディションです。」など、ユーモアを交えながら、腸内環境の良し悪しが身体に大きな影響を与えるということを話されました。また、これまでに対談されたことのある芸能人の話題にも触れ、便通を良くするために摂ったほうが良い食べ物や、腸内環境を整えるための簡単な体操も教えてもらいました。
 辧野さんは、最後に、「大人になる前に自分の体のことをよく知って、野菜をたくさん摂取し、朝ごはんもしっかりと食べましょう」と、中学生たちに語りかけていました。



・写真家 宮崎学さん講演会
 
 12月7日(水)、山代西小学校の全児童82人に向けて、写真家・宮崎学さんによる講演会「自然からのメッセージ~生き物たちから学ぶ」がありました。
 宮崎さんは子どもの頃から生き物に興味があり、授業中は右耳で先生の話を聞き、左耳で外の鳥の鳴き声を聞き、小学生で既に100種類の鳥の鳴き声を聞き分けることができたそうです。
 そんな子どもの頃の話に続いて、取材した100枚のスライド写真を見ながらの講演が始まりました。長野県の仕事場に遊びに来るオコジョ、リス、ムササビ、テンなど、かわいらしい動物の写真に児童たちは歓声を上げていました。庭の木にあるムササビの巣箱には常時カメラが設置してあり、インターネットで24時間誰でもムササビの生活が見られるようになっています。
 後半は動物と人間との関わりについて考える授業でした。
 ペットとして大人気だったアライグマや、ハブ退治のためにジャワから輸入したマングースなど、人間の都合で日本に連れてこられた動物が野生化し、生態系に影響がでているそうです。
 「みんなの周りにもたくさんの動物が人間とかかわって生きているが、多くの人はその事に気づこうとしないで過ごしている。これから五感をしっかり働かせて生きてください。」と強く語られました。



・不可能への挑戦 ~栗林慧さん講演会~

 12月に入り一番の冷えこみといわれた12月9日(金)、長崎県田平町在住の生物写真家・栗林(くりばやし)慧(さとし)さんを迎え、敬徳高校で講演会を行いました。
 栗林さんは自衛隊や一般企業での勤務を経て、30歳でプロの昆虫カメラマンとして活動を始められました。独創的なカメラを自ら開発し、誰も成しえなかった虫の目線での写真撮影に成功。40年にわたり世界各地を訪れ、次々と斬新な作品を発表されています。
 当日は自身の作品を映像や画像で紹介し、解説をされました。今にも向かってきそうなカマキリ、なかなか見られない女王アリの様子など、わくわくするような昆虫の姿が映し出されるたびに会場内の高校生にどよめきが上がっていました。
 作品の原点は幼少期に虫や自然に囲まれて育ったことで昆虫に興味を持ったことや、物を分解したり、組み立てるのが好きで、夢見ていたカメラマンになった時、誰も見たことの無い昆虫写真を撮りたい!という情熱が今の自分や作品を生み出したと話されました。興味あることを見つけて、何事もあきらめずに立ち向かっていってほしいというメッセージを高校生たちに送られました。



・長谷川義史さん絵本ライブ

 絵本「いいから いいから」シリーズでおなじみの絵本作家・長谷川義史さんが、小学校での絵本ライブのため、来伊されました。
 12月19日(月)は波多津小学校で児童と保護者を対象に行われました。一輪車のパフォーマンスで歓迎を受け、「こんなん、初めてやー」と感激の長谷川さん。まずは、児童たちに大阪を感じてもらおうと、絵本「串かつやよしこさん」を読まれ、続いて、墨で絵を描きながらの「ライブ紙芝居」。次々と描かれる絵に感心し、会場にいた人すべてが心の底から笑い、和やかな雰囲気でのライブとなりました。その後も、絵本を読まれるたびに会場には笑いがあふれ、ウクレレを演奏しながらの歌には手拍子がおこっていました。また、5年生が長谷川さんの絵本「大阪うまいもんのうた」をもとにして作った、“佐賀・伊万里・波多津うまいもんのうた”を披露してくれ、大いに盛り上がりました。
 翌20日(火)は会場を南波多小学校に移してのライブでした。絵本「おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃん」や「じゃがいもポテトくん」では、長谷川さん独特の語り口調に、楽しさを体中で表現する児童も多く見られました。また、自身の子どもの頃の体験を基に書かれた「てんごくのおとうちゃん」では、しんみりとした語りと伸びのある歌声の中にメッセージが込められ、児童や保護者の胸を打つライブとなりました。
 両校の児童たちの純粋で素直な反応は、長谷川さんにとっても心に残るライブとなったようです。

~感想~ 作家の方というと、話しかけづらい方というイメージがありましたが、長谷川さんはやさしくておおらかで、絵本の絵と文に人柄が表れているんだなぁと感じました。とてもとても楽しいお話を聞くことができて、自分自身のテンションがあがりました。(保護者 Tさん)



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★ 4面(1)
子ども図書館員講座
   図書館ミステリーツアー

 昨年の夏休みに行った「平成23年度子ども図書館員講座」を受講した児童を対象に、12月24日(土)、図書館ミステリーツアーを行いました。これは、自分が利用する図書館だけでなく、他所の図書館のことも知ってほしいと計画したものです。
 今回、見学に訪れたのは、長崎県諫早市のたらみ図書館。すぐそばに海があることもあり、外観は波の形をイメージして設計され、館内のおはなしの部屋は貝をモチーフに造られていました。図書館長や図書館員から図書館についての説明を受けた後は、“図書館探検”で館内をくまなく歩き回り、分野ごとに本が並べられている場所や館内の工夫に気づいているようでした。また、自動車図書館の運転席に乗車体験したり、館長室に入ったりと、普段できないような体験をたくさんすることができました。
 年末で忙しいこともあり、参加してくれた児童は8名と少なかったのですが、みんな楽しみながら図書館について理解を深めてくれたようです。



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★ 4面(2)
平成23年度子ども基金助成活動
   「聞くこと☆読むこと☆語ること」

むか~し、昔は愛言葉
『伊万里の民話を学ぶ』(山代地区を中心に)


日時:平成24年1月22日(日) 13時~15時30分
場所:本光寺 いちの寺 魅塾(山代町楠久)

プログラム
◎駒とい ◎すじゃあこん ◎わら、すみ、まめ ◎さよひめ(再話)着物タペストリー
※ワークショップもあります

☆語り手 三○会(さんわかい)
 ※三○会プロフィール
   伊万里各地の民話をお年寄りから聞き取り、5冊子にまとめて発行。
   老健施設や学校等でお話を語っている。

主催;よみかたり風21

お問い合わせ先:伊万里市民図書館 電話番号(0955)23-4646



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★ 4面(3)
寄贈 ありがとうございます
              (敬称略)
・山下 順一郎
・小栁 アケミ
・平松 保男
・渕上 亜由美



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